感想
ロバート・キャパの没後70年となる2024年に開催された「没後70年 戦争を越えて―写真家ロバート・キャパ、愛と共感の眼差し―」に行ってきました。
会場となる東京富士美術館は、八王子駅からバス15分と、都内の美術館としては交通の便がよくありませんが、バスの本数は多いため、あまり気になりませんでした。ただ、バスの運賃は片道350円と少し高めでした。
東京・ミュージアム ぐるっとパス2024を使うと、通常料金1,500円のところが無料になります(ぐるっとパスは2,500円かかります)。
私はぐるっとパスを持っているので、入口でQRコードを読み取ってもらい、中に入りました。
エスカレーターを上ると、左側に常設展示がありますが、私はロバート・キャパの企画展が主目的だったので、先に企画展から見ることにしました。
展示は、テーマごとにほぼ時系列で展示されていました。
コペンハーゲンでのトロツキーの写真から始まり、有名な「崩れ落ちる兵士」やノルマンディー上陸作戦の写真など多くの衝撃的な写真が展示され、心が揺さぶられっぱなしでした。
一番印象に残ったのが、上のドイツでの写真です。
内通者をつきとめた女の表情のいやらしさが、リアルに描写されています。
強制収容所という生きるか死ぬかの場所に送られる原因を作った者に対する表情なので、当然と言えば当然ですが、平和な日本に生きる私としては、衝撃を隠せませんでした。
第3章のヴィンテージ・コレクションのところには、ネガから一番最初にプリントされた写真が展示されており、一部の写真は、写真の裏側のロバート・キャパのスタンプも見られるように展示されていました。
臨場感のある写真を見ることができて、とてもよかったです。
今は、デジカメやスマホで枚数を気にせずどんどん写真を撮ることができますが、フィルムの頃は、枚数が限られていたため、写真撮影の際の緊張感が今よりも高かったのでしょうね。
この展覧会は、一部を除き写真撮影が許可されていたため、スマホで写真を撮影している人が多かったです。
気になった作品の写真を撮っている人が多かったですが、撮影を許可されているすべての写真を1枚ずつ撮影している方がいて、そんなに好きならミュージアムショップで図録を買えばいいのにと思ってしまいました。
スマホだと撮影音がするので、周りで頻繁に撮影されていると気になってしまい、じっくり鑑賞しにくいんですよね。
企画展を見た後は、常設展を見ました。
ルノワールなど、西洋絵画の大家の作品が多く、楽しめました。
開催概要
会期 2024年4月9日~2024年6月23日
会場 東京富士美術館