感想
一回のコンサートでシューベルトの「未完成」、ベートーヴェンの「運命」、ドヴォルザークの「新世界より」が聴けるという贅沢なクラシックコンサートに行ってきました。
指揮者は出口大地氏で、法学部を卒業後に東京音楽大学で指揮を学んだという方でした。法律を学んだ人がクラシック音楽界で活躍するという人は多く、朝比奈隆氏やカールベーム氏、クラシック音楽の書籍を出版されている方(最近だと巨匠指揮者列伝の山崎浩太郎氏)などがいて、法律沼におぼれていた私としてはバックグラウンドに共通点があり嬉しくなりました。
会場の東京文化会館大ホールは、私が法科大学院に入る前にしていた会場設営、運営のアルバイト(この会場では主に「白鳥の湖」、「くるみ割り人形」などのクラシックバレエの公演)で何度も行ったことのあるところでしたが、お客さんとして入るのは初めてでした。
1階から5階席まであり、約2,300人が入る大きな会場です。
私はこの公演を知ってからすぐにチケットぴあでチケットを取ることができたため、1階5列目という良席で鑑賞することができました。
ただ、前列で指揮者を見上げる形になることから、ステージ奥の吹奏楽やティンパニは全然見えませんでした。
どの座席にも一長一短があり、音が良くて視界も良いという座席は難しいのでしょうね。


シューベルト 交響曲第7番 ロ短調 D.759「未完成」
事前の予習としてベルリンフィルやウィーンフィルのCDを聴きましたが、第1楽章に迫力はあると感じるものの「運命」と「新世界より」と比べるとあまり印象に残らないという状態で当日を迎えました。
やはり生の音は、家でCDを聴くときよりも音の広がりや振動を感じることができ、心を動かされるものがありました。
ベートーヴェン 交響曲第5番 ハ短調 op.67「運命」
この曲は、クラシックの定番中の定番ということもあり、私が集めている指揮者や楽団のCDBOX、DVDBOXによく入っていることから、これまで10人くらいの指揮者の演奏を聴いたり観たりしました。
今日の出口氏のジャジャジャジャーンのテンポにまず驚かされました。
私が聴いてきたどの「運命」よりも速いテンポで、勢いがありました。
正直なところ、最初は少し違和感があったのですが、聴いているうちにその世界観に引き込まれました。
出口氏の指揮は身体を大きく使ったものであり、特定の楽器の方を向いて指揮をするとその楽器から大きな音が聴こえるため、見ていてとても楽しかったです。
第3楽章の各楽器の音が重なるところが個人的には好きなのですが、座席の関係からか思っていたよりも重なって聞こえませんでした。
自宅のスピーカー(Bowers & Wilkins 606 S3)からだと、左右からしか音は聞こえてきませんが、コンサートホールだと右の前、右の奥、左の奥、右の前と奥行きのある音を感じられますから、やはり会場で聴くクラシックはやめられませんね。
ドヴォルザーク 交響曲第9番 ホ短調 op.95「新世界より」
20分の休憩をはさんだ後、「新世界より」が始まりました。
第1楽章の途中でコンマスのヴァイオリンに問題が発生したようで、演奏中に他の奏者とバイオリンを交換しながら後ろに回していくヴァイオリンリレーをするという事態が発生しました。
休憩前の「運命」で激しく演奏していたため、弦が切れてしまったのでしょうか。
演奏の要となるコンマスのヴァイオリンだけに演奏の中断ややり直しがあるかもと思いましたが、そのまま演奏は続きました。
ショービジネス業界の言葉である「ショー マスト ゴーオン(Show must go on)」を実感した出来事でした。
第1楽章後、第2楽章の前に、指揮者が修理されたヴァイオリンが届くのを待つというシーンもあり、はらはらしながらの鑑賞となりました。
上記のトラブルがあったものの、演奏は迫力のある素晴らしいものでした。
独自のアレンジも面白かったです。
開催概要
~クラシック3大シリーズ~
3大交響曲
出口大地(指揮)、東京フィルハーモニー交響楽団
2026.3.15(日) 13:30開場 14:00開演
S席 8,500円
公演の帰りに本屋に寄り、下記の2冊を購入しました。
どんどんクラシック沼にはまっていっているような気がしますが、幸せです。




