本の感想

1993年にXのベストアルバムである「X SINGLES」を聴いて衝撃を受けて以来、30年以上追いかけているのが、X JAPANです。2018年のコンサート以降、表立った活動がありませんが、PATAが本を出すというので、注目していました。
回顧録というタイトル通り、PATAの幼少期から現在に至るまでが時系列で描かれています。
文体が、本によくある「ですます」調ではなく、くだけた感じのモノローグ調で書かれているため、すらすらと読むことができます。
かといって、内容が薄いということはなく、PATAの波乱万丈の人生を追いかけながら読む形になることから、読んでいて感情が揺さぶられます。
TAIJIの脱退理由は、公式には発表されていないはずのため、これまでぼんやりとしかわかっていなかったのですが、この本を読んでそういうことかと腑に落ちました。
ただ、この本にもはっきりは書かれていません。
HIDEとの別れの部分を読むのは気が重かったことから、その手前まで読んで読むのを中断し、読む気力がたまるまで数日を要しました。
勇気を出して読みましたが、読んでいて辛かったです。
ギタリストの回顧録だけあって、ギターに関する専門的な記述も多く、ギターに詳しくない私としてはよくわからないところもありましたが、知らないことを知ることができるというのは、よい刺激になりました。
巻末に、PATA愛用のギターの写真が多数掲載されていますので、ギター好きな方にはたまらないのでしょうね。
カラーページが多いからか、定価は2,200円と単行本としては少し高めですが、メンバーならではの記述が多く、X JAPANが好きな人にはマストアイテムだと思います。
本の情報
- 書名 酔っ払いの回顧録
- 著者 PATA
- 出版社 リットーミュージック
- 定価 2,200円
- 発売日 2024年2月13日
購入の記録
- 購入年月 2024年3月
- 購入店舗 ebookjapan(電子書籍)